ホカといえばオシャレ。オシャレといえばホカというくらい、ホカはランニングシューズブランドの中でも上位に位置するブランドだと思ってる。ただし、価格は少しお高め。でもほしい。ランナーがランニングシューズを選ぶうえで、やってはいけないことはデザイン重視とよく言われているけど、個人的にはどうでもいい。だって欲しいものを買うのが物欲を満たしてくれるから。
と前置きはおいといて、ランニングに気持ちがいくとついついシューズ沼にハマりがちな自分が次に目をつけたのが、ホカのリンコン4。ホカのランニングシューズの中では、現時点で最安値のシューズで今回が4作目と比較的新しい。雲のように軽いをコンセプトに軽量性とクッション性を備えたリンコン4を今回はレビューしていきたい。
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前作リンコン3との違い
リンコン3 | リンコン4 | |
---|---|---|
ミッドソール構造 | フルコンプレッションのEVAミッドソール | 二重レイヤーのミッドソール 踵回りの安定性を高めたActive Foot Frame™ |
アウトソール素材 | 部分的ラバー | ラバー廃止 ラバライズドEVAをアウトソールに |
ヒール | 34mm | 36mm |
アッパー素材 | エンジニアードメッシュアッパー | エンジニアードダブルジャガードメッシュ |
重量 | 210g(27.0cm) | 228g(28.0cm) |
価格 | ¥17,600(税込) | ¥16,500(税込) |
違いを上げるとざっとこんな感じ。リンコン4はなんとリンコン3からアップデートにもかかわらず、価格は1,100円安くなるという最近では珍しいケース。どうなってるんだ。
リンコン4の特徴
- 改良されたフォームとラバライズドEVA
- ヒールの高さは37mmでクッション性の向上
- アッパーのアップグレードでより快適に
対象がライトユーザーに向けられていて、長距離を楽に走れるようにというテーマで作られているだけあって、軽量性とクッション性が押し出されている。価格は税込16,500円と高いけど、最近のランニングシューズならわりと普通な感覚なのが個人的に怖い。
リンコンの由来は
完全に余談だけど、RINCONの文字がエイブラハム・リンカン(Abraham Lincoln)に似ていて、アメリカの会社だしもしかしたら、と思ったけど全然違った。
RINCONという名前はカリフォルニア州にある、「Rincon Point」という人気のサーフスポットからきているらしい。カリフォルニアとのつながりを表現するために、この名前を採用したらしい。
ちなみにブランド自体の発祥はフランスだとか。
リンコン4のディティール
ここからはリンコン4をより深堀っていきたい。
ミッドソール
二重構造のミッドソールになっていて、HOKAの独自技術Active Foot Frame™が採用されている。これにより、クッション性に優れ、反発性の高い造りになっている。今回購入したカラー「フロスト / ゴールド」だと二重構造が見た目にもわかりやすい。
アッパー
前作リンコン3からアップデートされた、アッパーには「エンジニアードダブルジャガードメッシュ」を採用。足馴染みがよく、フィット感が増していて、履き心地は抜群だ。もちろん通気性も申し分ない。
アウトソール
ラバーが廃止されて、全面がラバライズドEVAアウトソールになっている。ラバーがないことで安定感は増したように感じるが、雨の日の走行性能や消耗具合は気になるところ。今回はカラーもカラーだけに、天候が悪い日に履く予定はない。
ヒールカップ
軽量シューズにもかかわらず、ヒールカップの作りは思いの外しっかりしている。手で摘んでも形が崩れることはない。ヒールカップがしっかりしているのは、初心者やサブ4クラスのランナーにとっては嬉しいポイント。
デザイン
これに関しては主観が多くをしめるけど、シンプルで色合いも良くて、おしゃれなデザイン。また、カラー展開も豊富で自分の好みの色を選んで、履き潰したら普段履きとランニング以外でのシーンでも期待できる。
重さは25.5cmワイドで213g
今回は購入したサイズ25.5cmのワイドモデルでは重さは213gだった。ジョグシューズにしてはめちゃく軽い。公式では、28.0cmで228gだったので、2.5cmダウンで-15gだと妥当なラインか。
サイズ感
いつもは、26.0cmを履いているんだけど、試着時に若干大きく感じたので、25.5cmのワイド幅を購入した。サイズ感はまさしくジャストといったところ、もう少し余裕を持っても良かった気もするし、26.0cmを買うと大きく感じたような気もする。サイズ選びが難しいシューズだった。必ず試着をおすすめしたい。もしくは、Amazon Prime会員サービスの「Prime Try Before You Buy」で試してみてほしい。
あと、HOKAはワイズが標準で「D」でワイド幅が「2E」という設定になっている。この比較が絶妙に難しく、ホカのメーカーでは普通幅だからといって「D」を購入してしまうと痛い目に会うことも。なので、しつこいようだけど、試着は必ずしてほしい。
フィット感
履いた瞬間に足が包まれているような感覚に陥るくらいフィット感はかなり良かった。また、足首周りやシュータンにもパッドが入っていて、シューズと足の一体感がより感じられる。あと、ヒールカップが想像以上にしっかりしていて、安定感も抜群。
とにかく軽量感がいい
走ってみると軽いしシューズを履いている感覚もなく、軽快なんだけど、クッション性は普通かなというのが正直な感想。個人的には沈む時のクッション性は感じられるけど、反発性が想像していたよりは感じられない。
もちろんジョグシューズとしては優秀でこれからもどんどん履いていきたいところだけど、レース等には使う機会はなさそう。
クリフトン9との比較
HOKAの代表的なシューズと言えば「リンコン」と「クリフトン」
せっかくなので、以前にもレビューしたクリフトン9と比較してみる。
重さ
リンコン4:213g(25.5cm幅2E)
クリフトン9:240g(26.0cm幅D)
サイズが違うのが申し訳ないけど、軽量性ではリンコン4に軍配が上がる。履いた感じもリンコン4の方がもちろん軽い。
クッション性
クッション性と言っても数値では表せないし、履いた感覚になるんだけど、とりあえずヒールの高さを比べてみる。
リンコン4:36mm
クリフトン9:32mm
リンコン4の方が高いもののクリフトン9のミッドソールがより厚いミッドソールが採用されていて、ややクリフトン9に軍配。
ただし、リンコン4も軽量性とのバランスを加味すれば全く引けをとっていない。
主なシーン
リンコン4:テンポアップ、スピード、ジョグ
クリフトン9:ジョグ、ロングラン
両方ともジョグシューズとして、有能ではあるけど、やはり得意分野はちがう。ただし、初心者やサブ4クラスだと両方持っていても仕方ない気がするし、どちらか好きな方を買えばいい。個人的には軽量シューズが好きなので「リンコン4」を推したい。
価格
リンコン4:16,500円(税込)
クリフトン9: 20,900円(税込)
価格面では圧倒的にリンコン4が優勢。正直2つを履いた感想で、ここまでの価格差は感じないので、やはり買うならリンコン4をおすすめする。
アディゼロSL2との比較
個人的に最近購入したシューズの中でリンコン4と近いなと感じたのが「アディゼロSL2」
軽量性やクッション性に優れたりと似ている部分も多いので、この2つも比較していく。
重さ
リンコン4:213g(25.5cm幅2E)
SL2:227g(26.0cm普通幅)
こちらもサイズ違いになってしまったけど、やはりリンコン4は軽い。ただ、SL2の227gもジョグシューとしては十分すぎるほどに軽い!
クッション性
ここもヒールの高さを比較
リンコン4:36mm
SL2:36mm
両者とも同じ36mmという結果に。
履いてみた感覚でいうと、Lightstrike Proをフルレングスで採用しているSL2の方がよりクッション性に加え反発性も感じられる。
主なシーン
リンコン4:テンポアップ、スピード、ジョグ
SL2:オールマイティー
アディゼロSL2は超万能シューズであらゆるシーンで使える優秀なシューズ。ただし、超万能であるがゆえに、特筆性も薄くなってしまい悪く言えば器用貧乏。SL2をおすすめしたいけど、用途が明確なリンコン4も捨てがたい。
価格
リンコン4:16,500円(税込)
SL2:14,300円(税込)
価格は約2,000円SL2が安い!しかもアディゼロシリーズはHOKAと違い、発売が実勢価格が下がりやすいので、現時点だとさらに安くなっている可能性も十分ある。価格だけを比較すると間違いなく、SL2が優勢。初めてのランニングシューズなら、SL2を買っといて間違いない気もする。
リンコン4は普段履きでも使える
HOKAのシューズのいいところは、ランニング以外の用途でも使えてしまえるところ。HOKAはデザイン性にも優れていて、カジュアルシーンでも十分選択肢に入る。また、軽量性とクッション性も兼ね備えているので、ウォーキングとしても使えてしまう。カジュアルな職場だとしたらどのカラーでも、そうでないならオールブラックを選べば通勤ランにも使える。
リンコン4は満足できるシューズ
総合的にはリンコン4はランニングシューズとしては優秀なシューズだと感じた。ジョグ用のシューズと言えば重い印象があるけれど、その常識を覆した軽量性とそれなりのクッション性を感じられるというのが嬉しいポイント。そのうえで、作りもしっかりしていて、フィット感も申し分のない。HOKAの中では価格が抑えられている点も好印象。
とりあえずはしばらく履き倒して、普段履きとしても長い付き合いになる。はず。