VO2MAX 夏に下がるのはなぜ?|ガーミンの数値に振り回されない考え方

VO2MAX_アイキャッチ

夏になると、ガーミンのVO2MAXがじわじわ下がってくる。
ペースはそこまで落ちてなくても「パフォーマンス低下」と判定されると、ちょっとへこむ。
せっかく春先まで調子よく伸びていってたのに、って毎年ショックを受けている。

でも最近は、これって夏のあるあるやと割り切れるようになってきた。
暑さの中で走ってる以上、VO2MAXが落ちるのは自然なこと。

今回は、夏にVO2MAXが下がる理由と、その数値との付き合い方について、自分の経験も交えながらまとめていくので、興味がある人はぜひ読んでほしい。

VO2MAXとは何か?

VO2MAX_数値
Screenshot

VO2MAXは最大酸素摂取量と呼ばれる数値で、ざっくり言えば、どれだけ酸素を効率よく使って走れるかを表す指標。
細かく言えば、運動中に体が1分間に取り込んで利用できる酸素の最大量を指す。
マラソンやトライアスロンといった持久系のスポーツでは、この数値が高ければ高いほど持久力に優れているとされている。

ガーミンなどのスマートウォッチでは、主にペースと心拍数からこのVO2MAXを推定して表示している。
たとえば、低い心拍数で速く走れれば、効率よく走れていると判断されてVO2MAXが高く表示されるという仕組み。

ただしこの数値、あくまで推定値。
医療機関でのガチ測定とは違って、トレーニング状況や走る環境によっても変動しやすい。

なので、100%信用しては絶対にいけないし、自分と走力の違うランナーでも数値が高かったり、低かったりもする。
実際の体力やパフォーマンスのすべてを正確に反映してるわけではないというのは理解してほしい。

夏にVO2MAXが下がる理由

VO2MAX_下がる

夏のランニングでVO2MAXが下がりやすくなるのは、単純に涼しい季節と比べて体がしんどいからだと思う。

というのも暑い中で走ると、春先までと同じペースでも心拍数が上がる。めっちゃ上がる。
これは体が汗をかいて体温を下げようとして、余計にエネルギーを使っているから。

つまり、いつものジョグがややきついペースになるようなもんで、心拍ベースで見ればパフォーマンスが落ちていると判定されやすい。

ガーミン(スマートウォッチ)はこの心拍数とペースを元にVO2MAXを計算しているから、「あれ?この前よりパフォーマンス悪くない?」と勘違いして、自然と数値も低くなる。
実際には身体の機能や走力が落ちたわけではなく、暑さによる誤差がVO2MAXに現れていることが多いだけなのに。

さらに湿度が高ければ、汗が蒸発しにくくなって体温調節もうまくいかない。
心拍がいつも以上に上がりっぱなしになって、負荷はどんどん積み上がっていく。

暑さ=トレーニングの質が落ちる、ではなくて
暑さ=いつもよりしんどいだけ、という感覚を持っておくと、気持ちがだいぶ楽になる。

だからVO2MAXの数値が下がっても、それは一時的な季節のバグみたいなもんだと思っていい。
というか、そう思わないとやってられない。

ガーミンの数値は参考値

そもそもガーミンのVO2MAXってのは、あくまで推定値にすぎない。
心拍数と平均ペース、年齢、性別、体重、最大心拍数のデータをもとに、ある程度のロジックで計算されてるだけで、医学的な正確性があるわけじゃない。
ちなみに最大心拍数も推定値になるから要注意。

たとえば、走る時間帯が違えば心拍も変わるし、前日の寝不足や食事の影響だってある。
暑さや湿度、風の強さ、日陰の有無など、環境によってコンディションは全然違う。
当然、その日のVO2MAXにもブレが出る。

それを毎回「うわ、下がった…」と受け止めてたら、もう走るのが楽しくない。
感覚としては、あくまでも現在のランニングレベルくらいに思っとくのが納得感がある。

もちろん、数字が上がれば嬉しい。けど、下がったからといって実力が落ちたわけじゃない。
VO2MAXの数値はあくまで参考程度に受け取って、実際の練習内容や体の感覚を大事にするほうが、間違いなく今後につながる。

夏場のVO2MAXとの付き合い方

夏_ランニング

ここまできたらもうわかってると思うけど、VO2MAXが下がってきても、基本は気にしない。
てゆうかほとんどの人が夏場は下がる。
むしろ「あー下がってるなー」くらいのテンションが一番いいかも。

だからこそ、数値よりも大事なのは「継続できてるかどうか」ということ。

ペースが遅くても、距離が短くても、走り続けていれば体は確実に鍛えられてる。
VO2MAXの数字が一時的に下がっても、ちゃんと秋には回復するし、夏場に走れた分、むしろ強くなってることの方が多い。

だから夏の時期は、フルマラソンに向けたベースづくりの期間。
スピードを求めるより、継続と習慣を重視して、秋以降に備える。

VO2MAXが上がるかどうかより、今日も走れたか、明日も続けられそうか。
それだけを意識してれば、数字はあとからちゃんとついてくる。

練習は裏切らない!って誰かが言ってたし。

まとめ・自分の考え

ランニング_夏の湖

毎年のように、夏になるとVO2MAXが下がってテンションも一緒に下がってた。
自分の走力、こんなもんか…って落ち込んだこともあったりなかったり。

でも何年か走ってきて、ようやくわかってきたのは、夏場にVO2MAXが下がるのは、当然ということ。
だから「夏は絶対に下がる」って、今はそんな感じで受け入れてる。

上がることはまずないし、無理してまで追い込む必要もない。
むしろ、朝の涼しい時間を狙ったり、暑さ対策グッズを買ってみたり、いかに暑さを回避するかだけを考えてる。

秋になれば涼しくなって、走りやすくなるし、VO2MAXもちゃんと戻ってくる。

VO2MAXはあくまで目安。
大事なのは、暑い中でも継続して走れたという根拠のない自信。
焦らず、振り回されず、楽しく走っていくのが一番。

それに、暑い日のランのあとって、ビールがめちゃくちゃ美味しいし。