2025年12月14日に開催された「第11回京都亀岡ハーフマラソン」に出場してきた。
前半は上り基調、後半は下り基調という、非常に分かりやすいコース設定で、この坂をどう走るかが記録を左右する。
コースは行って戻ってくる往復型で単純明快。事前に坂の位置と勾配を把握しておけば、レース展開はかなり組み立てやすい。
今回は初出走だったが、走ってみて感じた攻略ポイントや注意点を中心に、京都亀岡ハーフマラソンの大会レポートを書いていく。

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結果:自己ベスト更新&100分切り
まず、超個人的なことだけど、結果から報告。
結果は1時間39分46秒。
目標にしていた100分切りを達成することができた。
スタートに間に合わないというトラブルはあったものの、
コース特性を踏まえると、内容としても手応えのあるレースだった。
京都亀岡ハーフマラソンとは

京都亀岡ハーフマラソンは、京都府亀岡市・亀岡運動公園競技場を発着とする日本陸連公認のハーフマラソン大会で、12月中旬に開催される冬のロードレース。
2025年の今大会で11回目を迎える。
大会の基本情報
- 会場は「京の奥座敷」と呼ばれる自然豊かな亀岡市で、スタート・フィニッシュはいずれも亀岡運動公園競技場
- 種目はメインのハーフマラソンのほか、5km・3kmもあり、中学生以上から参加できる
- ハーフの定員はおおむね3,000人前後で、全体では約4,000人規模の中規模大会として位置付け
コースと特徴

- コースはほぼ直線を往復するシンプルなレイアウトで、日本陸連公認のため記録狙いもしやすいのが特徴
- 前半に長めの上り区間があり、折り返し後は下り基調となるため「前半タフ・後半スピード型」のコース設計
- 制限時間はハーフで2時間40分程度に設定されており、サブ3〜サブ2クラスのランナーが幅広く参加しやすい
アクセス
- 亀岡駅までは京都駅からJR快速で約20分、駅から会場までは無料シャトルバスが運行され、遠征ランナーでもアクセスしやすい
- 車の場合は亀岡ICから臨時駐車場を利用可能。臨時駐車場から会場までは無料シャトルバスが運行される。駐車場は申込時の先着順
会場到着までの流れ

今回は電車を使用せず、事前に申し込んでおいた臨時駐車場からシャトルバスで会場まで移動。
スタート整列時間が9時30分なので、逆算して1時間前の8時30分の会場入りを目指した。
8時すぎ駐車場到着

駐車場は亀岡駅から少し北にある、保津川の河川敷。
今シーズン好成績だった、京都サンガFCのホーム「サンガスタジアム」の近くだ。
駐車場周辺はすでに渋滞していて、なかなか前に進まない。
結局、到着したのは8時20分ごろだった。

シャトルバス乗り場も長蛇の列だったが、バス自体は大きめ。
10分ほど待つと無事に乗車できた。
そこからシャトルバスに揺られること約10分。
会場最寄りの終着点に到着。
9時前に会場到着

シャトルバスは、スタート会場である亀岡運動公園のほど近くにある「西濃運輸」に到着。
ここがシャトルバスの発着点になっている。
西濃運輸から約400m歩くと、ようやくスタート会場に到着。
会場に着いたのは9時前だった。
時間的に余裕はないが、焦る必要もない。
着替えてトイレを済ませ、スタート地点に向かえば間に合う。
……はずだった。
着替えは公園内にある体育館

公園内にある大体育館が男子更衣室。
小体育館が女子更衣室となっている。
大体育館の前には、出店ブースや参加賞の引き換え場所が並んでいた。
貴重品は体育館前に設置された貴重品ロッカーに預けるか、持って走るかの二択。
それ以外の荷物は、体育館内に置いておくスタイル。
自分は財布や免許証は車に置き、車の鍵だけを持って走ることにした。
体育館に置いたリュックや着替えは正直気になるけど、最悪なくなっても帰れる状態ではある。
トイレは体育館の中と外
とりあえず着替えを済ませたあと、体育館近くにあるトイレへ向かった。
設置数はそこまで多くないものの、整列20分前の時間帯でも10分も並ばずに利用できたと思う。
ただ、男子と女子の区別がされていなかった点は少し気になった。
男性目線では問題ないが、女性ランナーの立場を考えると、もう少し配慮があってもよかったかも。
スタート整列前に緊急事態発生
体育館側から歩道橋を渡っていざスタート会場へ。

整列できず
今回は自己ベスト更新と100分切りを狙っていた。
だからこそ、スタート前はできるだけ落ち着いて、予定どおりの位置から走り出したかった。
……が、歩道橋を渡ったところで、まさかの大渋滞。
この時点で時刻は9時20分。
まだ余裕だろうと思っていたが、想像以上に列が進まない。
気づけば時計の針はどんどん進み、ようやく渋滞を抜けられそうかというところで――
「パーンッ」
スタートの号砲が鳴らされ、大会が始まってしまった。
原因は公園内の工事

どうやら亀岡運動公園内で整備工事が行われており、通路がかなり狭くなっていたのが原因らしい。
大人二人が並んで通れる程度の幅しかなく、それが渋滞を引き起こしていたようだ。
おそらく、この工事がなければこの悲劇は起こらなかったはず。
いつまで工事が続くのかは分からないが、来年は改善されていることを期待したい。
とはいえ、スタートに間に合わなかったのは初めての経験で、正直ショックだった。
ただ、こればかりはどうしようもない。
気を取り直して、ゆっくりマイペースでスタート地点へ向かうことにした。
ようやくレーススタート

スタート会場では、すでに整列に間に合っていたランナーたちが走り出していた。
遅れて到着した自分たちは、その脇を通ってスタートラインへ向かう形になった。
すると、スタート地点にいた係員の方から
「ここからスタートしてください」
と声をかけられ、やや割り込み気味にレースへ合流することに。
周囲のランナーのスタートブロックはCブロック。
本来、自分はBブロックスタートだったので、結果的には一つ後ろの位置からのスタートになった。
最後尾に回されなかったことにホッとしつつ、同時に「これでいいのか?」という、なんとも言えない複雑な気持ちも残った。
レースを振り返る
~5km(24:55/4’59/km)

突然のスタートに慌てつつ、まずは亀岡運動公園競技場を約1周し、そのままコース外へ。
湯の花温泉のさらに先を目指して走っていく。
3km付近までは比較的フラットな区間が続き、
その先に待つ上りに備えて、ここではオーバーペースだけは避けたいところだった。
……が、スタート直後の混雑に思いきり巻き込まれてしまい、
最初の1kmは5分16秒。
結果的に、これがこのレースでの最遅ラップとなった。
100分切りを狙うには、1kmあたり平均4分44秒で走る必要がある。
前半の上りで借金を作るのは目に見えていたため、
せめて3kmまでの平坦区間は4分50秒前後で進めたかった。
いきなりの30秒ロスは、正直かなり痛い。
それでも、上りが始まった3km〜5kmはキロ5分を切って走れていた。
感覚的には、調子自体はそこまで悪くなさそうだった。
~10km(24:07/4’49/km)

湯の花温泉付近にある、コースでもっとも勾配がきつい6km地点は5分11秒とやや落ち込んだものの、
そこからは徐々にペースを取り戻していった。

この区間は細かなアップダウンこそあるが、全体としてはほぼフラット。
下り基調に入る16km付近までは、イーブンペースで4分44秒前後を刻んでいきたいところだった。
集団も次第にばらけ始め、周囲のランナーとのスピード感も合ってくる。
そのあたりから、ようやく自分のリズムで走れている感覚が出てきた。
急坂を登り切ったあとも、心拍はやや高いけど脚の状態も含めて問題ない。
頭の中ではタイムの計算をしていたが、100分切りまではまだ借金が残っていることも分かっていた。
~15km(23:16/4’39/km)

この区間では、10km過ぎと11.6km付近の2か所で折り返しがある。
10km地点をもう少し先まで伸ばせば1回で済みそうだが、こればかりは仕方ない。
正直、折り返しは一度ブレーキをかける分、脚への負担が大きい気がする。
区間全体はほぼフラット。
気持ちよく走れていたこともあり、さらにペースは上がって平均4分39秒。
この5kmで、約20秒ほど借金を取り戻すことができた。

折り返し地点では、地元の小学生たちが和太鼓で応援してくれていて、かなり元気をもらえた。
どの大会でもそうだが、応援してくれる人の存在は本当にありがたい。感謝。
~20km(22:05/4’25/km)

15kmまでのフラット区間を耐え切ると、前半にもっとも苦しんだ激坂が姿を現す。

写真で見ても分かるほどの明確な下りだ。
ここまで踏ん張って余力を残していれば、
あとはそのパワーを少しずつ解放していくだけ。
ただし、全開放は禁物。
最後に脚がなくなってしまう。
おそらく、多くのランナーがこの16km地点で自己ベストに近いラップを刻んでいると思う。
自分もこの区間が最速で、4分13秒。
目標としていた4分44秒平均と比べると、この1kmだけで31秒取り戻している計算になる。

16kmから20kmまでは、勾配の強弱こそあるものの、全体としては下り基調。
自然とスピードも上がり、この5kmは22分05秒だった。5kmの自己ベストが21分34秒なので、その差はわずか30秒ほど。
とはいえ、16〜17kmの下りがかなり急な分、18km以降は下っているというより、ほぼフラットに感じていた。
その影響か、激坂でスピードに乗せすぎて、後半に失速しているランナーもちらほら見かけた。
個人的にも、この区間が一番のキーポイントだと思っている。
ここまでいかに余力を残しておくか。
我慢しつつ、パワーは解放する。そのバランスが本当に難しい。
フィニッシュ(5:25/4’26/km)

坂を下りきると、スタート地点でもあった競技場付近に戻ってきた。
あとは外周を回って、競技場に入ればゴールだ。
この時点で、時計をちらちら確認しながらも、100分切りが現実的なラインに入ってきたことははっきり分かっていた。
競技場に入ると、トラックを1周してゴール。
残り時間はおよそ2分。
このままのペースでいけば、100分は間違いなく切れる。
ここでようやく、確信に変わった。
競技場がゴールというイメージが強かったせいか、トラックの400mがやたらと長く感じる。
それでも、無事に100分切りを達成。
限界ギリギリを保ったまま走り続けるハーフマラソンは、やっぱり一番しんどい。
そして一番、達成感が大きい。改めてそう感じたレースだった。
レースを終えての感想

完走タイムは以下のとおり。
- グロス:1時間41分30秒
- ネット:1時間39分46秒
今回は整列に間に合わず出遅れてしまったが、Bブロックスタートだったことを考えると、仮に通常どおりスタートできていたとしても、グロスでの100分切りは難しかったと思う。
だからこそ、次の目標は「グロスでも100分切り」だ。
とはいえ、今回は目標を達成できたこともあり、大満足のレースだった。
コース特性はあるものの、しっかりネガティブスプリットで走り切れたのは大きな収穫。
この感覚を忘れずに、来年のフルマラソンではサブ3.5を目指して走っていきたい。
ランニングアイテム紹介

最後に、今回レースで使用したアイテムを紹介していく。
シューズはアディゼロ タクミセン11を使用。
正直なところ、自分の脚力でハーフマラソンを走り切れるかは半信半疑だった。ただ、軽さと反発はさすがの性能で、スピードに乗ったときの安定感も十分。結果的には、非常に相性の良い一足だったと思う。フルマラソンで履くかはまだ分からないが、候補のひとつであることは間違いない。
トップスは「ショートスリーブGTDメランジクルー」、インナーに「100ドライWRタンク」、パンツは「エンデュリスレーシングショーツ」、キャップは「アクティブライトキャップ」。ウェア類はすべてザ・ノース・フェイスで統一した。
アームスリーブは「オレノ メリノウール」。スタート時はややひんやりしていたので着用したが、後半は暑くなり、ほぼ捲った状態で走っていた。
ソックスはフィーチャーズ「ELITE LIGHT CUSHION NO SHOW TAB」。程よい厚みがあり、脚を優しく包み込んでくれる高機能ソックスで、レース中の安心感が高かった。
エナジージェルはアミノサウルス「01」「02」を番号順に、7km・14km地点で使用。相変わらずの安定感で、味もよく、レース中でも無理なく摂取できた。







