人はお金の悩みに支配されている。
どれだけ資産を増やしても、その悩みから完全に解放されることはない。これはよく言われる話だけど、自分も実際にそう感じる場面が多い。1年365日、お金のことを考えない日はほとんどない。
若い頃は「お金だけじゃ幸せになれない」なんて、きれいごとを言っていた。
でも今は、そんなに甘いもんじゃないと痛感している。
たしかに、お金だけで幸せにはなれないかもしれない。けど、お金がなければ幸せにはなれない。今は、そんなふうに思っている。
お金に困らない生活を送るには、最低限のお金の管理が欠かせない。
収入を増やすことももちろん大切だが、それ以上に「今あるお金をどう扱うか」も同じくらい重要だと思っている。
そこで今回は、マネーフォワードMeを使って家計簿を半年間つけてみた感想を、実体験ベースでまとめてみたい。

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家計管理こそ小金持ちへの道

そもそも論として、普段から「お金がない」とよく言う人は、使いすぎているか、自分の使えるお金を把握できていないケースが多い。
どれくらい使えるのかを把握できていないと、気持ちよくお金を使うこともできず、いつの間にか使っていたことを忘れて「もうないかも」と不安になる。
だからこそ、自分のお金の流れを見える化することが大事。
ここでは、家計管理をすることで得られるメリットをいくつか紹介していきたい。
支出の可視化
自分が何にお金を使っているかが明確になり、無駄な支出や自分がどこにお金を使いたいかがはっきりする。
家計管理を行なう上で大前提わかっておきたい。
貯金体質へと変われる
家計管理ができていない人全員というわけではないけど、家計簿をつけていない人はつけている人と比べて預貯金をできている人は少ない。支出を把握してこそ初めて貯金ができる体質へと生まれ変わることができる。
ストレスの軽減
家計管理で支出が見えるようになり、貯金もできるようになると、収支が安定して気持ちにも余裕が出てくる。
「借金は人を阿呆にする」とはよく言うけど、お金の流れがわからず不安になるのも、それに負けないくらいしんどい。
豊かな浪費が可能になる
人は「無駄遣い」を嫌うけど、そもそも何が無駄になるかは家計管理次第だと思っている。
自分がどれだけ使えるかを把握できていれば、思い切ってお金を使うこともできるし、
それは決して無駄ではなく、意味のある浪費になる。
本当に豊かな浪費こそ、人生を良くしてくれる。
家族やパートナーとの絆が深まるかも
離婚原因の2番目、カップルの別れ理由では5番目に多いのが経済的な問題だと言われている。
それだけ、お金が原因で関係が壊れるケースは多いということ。
ただし、経済的問題といっても、単にお金が足りないという話ではない。
実際は、話し合いや日々のコミュニケーションが足りていないことのほうが圧倒的に多い。
お金の問題を放置せず、透明性のある家計管理をしていくことが大切。
自分もまだまだ完璧とは言えないけど、奥さんとはなるべくお金のことを共有するようにしている。
家計管理にこそマネーフォワードMeを使うべき

そもそも家計管理とは?世帯の支出を把握するということ。
でも家計簿を付けるのは面倒くさい!という人にこそ使ってほしいのが「マネーフォワードMe」
クレジットカードや銀行口座を連携するだけで、自動で家計簿を付けてくれるという優れモノの家計簿アプリだ。
しかも、自動で収支を「食費」「光熱費」「 交通費」「趣味・娯楽費」などに分類してくれ、支出の把握がめちゃくちゃ簡単になる。
マネーフォワードMeでできること
- 複数のクレジットカードや銀行口座と連携できて家計簿をつける手間が省ける
- 自動で収支の振り分けをしてくれるため、支出の把握が簡単
- 資産が見える。銀行、証券口座、ポイント、暗号資産といった様々な資産管理と連携が可能でリアルタイムの資産状況がひと目でわかる
- 予算管理が可能。固定費と変動費それぞれに予算設定が可能で、支出状況がわかりやすい
有料版と無料版の違い
有料版(月500円税込) | 無料版 | |
---|---|---|
口座連携数 | 無制限 | 4つまで |
データ閲覧 | 無制限 | 過去1年分 |
グループ機能 | 無制限 | 1件まで |
大きなところはこの3点で他にもレポートが作れたり、CSVに出力したり、口座更新頻度が高かったりと当たり前だけど、有料版のほうが何かと便利な機能が多い。
有料版に向いている人
個人的には家計管理に本気で取り組むのであれば有料版は絶対に入るべき。だと思うけど、向いていない人もいるので、以下に当てはまる人は有料版を使ったほうがいい。
多数の銀行口座やクレジットカードを管理したい人
無料版だと連携口座数が4つとかなり少ないので、ほとんどの人がこれに引っかかると思う。逆に4つ以下の人は無料版でも十分に使える。
資産管理を行ないたい人
口座連携数に関連してくるけど、自分の資産を把握したい人も有料版を使うべき。銀行口座や証券口座をわざわざ見に行く必要もなくなり、アプリを更新するだけでリアルタイムで自分の資産状況を確認することが可能に。
年単位で家計を管理したい人
無料版だと過去1年のデータしか確認できないけど、有料版だと無制限で確認できる。家計管理は年単位でやるものでもあり、自分の支出を把握するにはそれなりの時間が必要。過去に何にお金を使ったかを知るのは思っている以上に価値がある。
ちなみに、マネーフォワードMeには「資産形成アドバンスコース」という月額980円の有料プランもある。
株式のポートフォリオ管理や配当金の記録など、資産形成に特化した内容になっている。
ただ、単に家計簿をつけたいだけなら、このプランは必要ない。
マネーフォワードMeを使ってから起こった変化
クレジットカードや銀行口座や証券口座を絞ることができた
まず初めに複数の口座を連携していく上で思ったのが「あれ?カードに銀行に証券に口座多すぎない?」だった。
- 楽天カードVISA
- 楽天カードJCB
- Amazonプライムカード
- PayPayカード
- エポスカード
- イオンカード
- dカード
- 楽天銀行
- 住信SBIネット銀行
- ゆうちょ銀行
- 地銀①
- 地銀②・イオン銀行
- 楽天証券
- SBI証券
- マネックス証券
- auカブコム証券
銀行口座が6に証券口座が4と多すぎる!
全部使ってるならまだしも使ってない口座もあるということで、断捨離という意味を込めて選別することに。
クレジットカードを楽天カードのみに

ネットでの買い物は楽天市場がメイン。楽天モバイルも使っている自分は、間違いなく楽天経済圏で生活している。
以前はポイント目的でいろんなクレジットカードを作っていたが、今は一極集中が正解だと思っている。
ポイントはまとめた方が圧倒的に貯まりやすいし、使うときもそのほうが断然効率がいい。
そこで、思い切って楽天カード2枚以外は解約することにした。
本当は1枚でも良かったんだけど、我が家は車が2台ありそれぞれにETCカードを乗せるにはどうしてもクレジットカードが2枚必要だったから。
ちなみにメインでは楽天VISAカードを使用している。
銀行口座はネット銀行のみ

自分は何年も前からネット銀行をメインに使っていて、給与振り込みは楽天銀行、ATMの引出しはコンビニを使った住信SBIネット銀行を使っている。で住宅ローンと県民共済(保険)はネット銀行が対応していないからなくなくゆうちょ銀行を使っている状況だった。
ところが、調べてみると当時と状況は変わっていて、住宅ローンも県民共済もネット銀行に対応している。ということは手続きが少々面倒だけど、ネット銀行にすればより口座管理が楽になる。
で結局残したのは「楽天銀行」と「住信SBIネット銀行」の2つ。
条件を満たせば振込手数料もATM手数料も無料だし、ATMなんかほとんどのコンビニで引き出せるからめちゃくちゃ便利。
証券口座は2つに絞る

メインはNISAの運用も行なっていて、楽天銀行と連携できる「楽天証券」で、住信SBIネット銀行と相性の良い「SBI証券」をサブで持つことを選択。結局はネット銀行との相性で選ぶという結果に。
以前ポイ活でポイント欲しさに開設した「マネックス証券」と「auカブコム証券」は解約。
銀行口座と証券口座を2つずつにすることでお金の流れがよりわかりやすくなった。
予算設定をすることで、無駄な出費が減った
マネーフォワードMeでは、ざっくりではあるものの予算管理が可能。
固定費と変動費それぞれに予算を設定しておけば、現在の支出状況を可視化できる。
クレジットカードでの支払いは即日反映が難しく、遅ければ1週間以上かかることもあって少々やっかい。
それでも「今月どのくらい使っているか」を把握できるのはありがたいポイント。
使った金額をあとから振り返ることで、それが本当に必要な買い物だったかどうかも見えてくる。
この習慣を続けることで、「なんとなく買う」を減らし、自分で選んで買う力が身についてくる。
支出を把握することで思い切った浪費が可能に
無駄な出費が減ったことによって、支出に余裕が生まれる。そのことによって、自分が本当に欲しいものや買ってみたいものを買える幅が広がった。無駄な出費で公開することが減り、より豊かな浪費を行えるようになったのは、精神的にもかなり良かった。後ろめたい気持ちで何かを買うよりも思い切って買ったモノのほうが気持ちがいい。
一日一回アプリもしくはPCで家計簿を確認
これまでの家計管理といえば、たまに各クレジットカードのサイトで明細を確認するくらいだった。
でも今は、最低でも1日1回はマネーフォワードMeで収支をチェックするようになった。
とはいえ、空いている時間に何度も見る必要はない。
1日1回だけでも確認しておけば、大まかな流れはしっかり把握できる。
ズボラな人でも無理なく続けられる。
それが、マネーフォワードMeの一番の魅力かもしれない。
キャッシュレス化を加速
最近は現金を使わない人がかなり増えたと思うし、自分も基本的にはキャッシュレス決済がメインだった。
でも、マネーフォワードMeで家計管理を始めてからは、さらにキャッシュレスを意識するようになった。
というのも、現金払いは手入力が必要になるぶん、ちょっと手間がかかる。
そのひと手間を省きたいがために、自然とキャッシュレスを選ぶようになってきた。
マネーフォワードMeに改善してほしいところ

連携できないQR決済がある
QRコード決済の代表格といえば、やはり真っ先に思い浮かぶのがPayPay。
しかし、マネーフォワードMeではPayPayと直接の連携はできない。
ただし、唯一残高チャージができるPayPayカードとは連携可能。
そのため、チャージ時点での支出明細は取得できるようになっている。
ちなみに自分は、PayPayにチャージする際は銀行口座を使っている。
たとえば5,000円チャージした場合、その時点で「食費」として記録するようにしている。
PayPayでの支払いは個別に記録せず、二重計上にならないようにしている、というスタンス。
同様に楽天Payも連携できないので、その時はPayPayと同じ形で管理している。
まあ、個人的にQRコード決済は使っておらず、QUICPayもしくはクレカ払いを日常的に使っているから今のところ全然問題ないんだけど。
口座の更新頻度がイマイチ
最初無料版を使っていて、有料版に切り替えるとすぐに明細が更新されると思っていた。でも違った。一日に一回くらいは自動で更新されるくらいで基本的には、アプリを開いたときに手動更新するのが既定路線。
システムに問い合わせたところ、
「システムによる自動更新はプレミアム会員を優先していますが、具体的な更新のタイミングや頻度は公開していません」とのことだった。
難しいかもしれないが、今後の改善に期待したいところ。
有料版でも広告が入ってくる
YouTubeでは、プレミアムに加入すれば広告は完全にシャットアウトされる。
一方、マネーフォワードMeにはAdSenseのような外部広告はないものの、独自の広告がそこそこ出てくる。
FP相談や保険、マネーフォワードでんき、マネーフォワード光など、自社サービスの案内が多め。
正直、でんきや光あたりはまだいいとしても、FP相談と保険はちょっとしつこく感じることがある。
家計管理アプリとして使いたいだけなので、そのへんはもう少し控えめにしてほしいのが本音。
PCだと年単位の家計簿が表示されない
家計簿というボタンを押すと月単位での入出金に収支内訳、月次推移が見れたりと分析がとてもしやすく便利。
だけど、PC版だと月単位でしか見れず、年単位の表示はない。スマホ版では見れる。
基本的にはPC版の方が操作性もよく、画面も大きく管理しやすいから是非早めの導入を検討してほしい。
お得に入る方法
マネーフォワードMeはスタンダードコース(月500円)のみ、マネーフォワード関連のサービスを契約することで無料で利用できるようになる。
マネーフォワード光を契約
おすすめ度
高品質な回線で評判もよく、安定性もある。何よりも料金体系がわかりやすい。
集合住宅3,850円
戸建て 4,950円
回線はNTTを使用しているから技術的にも安心でプロバイダー料も込みで上記価格よりも高くなることはない。
大手通信会社と契約している人は値段も安くなり、マネーフォワードMeも無料で使えるため、乗り換える価値はある。
マネーフォワードでんきと契約
おすすめ度
電力の自由化によって登場した新たなサービス。
導入当初は「新電力のほうが安くてお得」というイメージが強かったが、世界情勢の不安定さやインフレの影響もあり、そのメリットは薄れてきた印象がある。
とくにオール電化の家庭では、大手電力会社のほうが結果的に安くなるケースが多く、現時点ではあまりおすすめしにくい。
ただし、それ以外の家庭であれば、一度見積もりをとって比較してみる価値は十分にある。
節約のしすぎも良くない

マネーフォワードMeで家計管理を始めたばかりの頃は、どうしても節約志向が強くなりすぎて、気持ちが窮屈になることもあった。
家計管理=節約
こういったイメージを持っている人は少なくないと思う。
でも、自分が家計管理を始めて感じたのは、欲しいものにしっかりお金を使うために、家計を把握することの大切さだった。
豊かな浪費こそ人生を良くしてくれる
今から家計管理をする人は、節約ではなく無駄遣いを減らすという気持ちで、取り組んでみてほしい。
