ランニングを始める理由として「痩せたい!」と思ってスタートする人は多い。正直、自分も最初はそれが一番の目的だった。でも世の中には「ランニングさえすれば簡単に痩せる」と思い込んでる人が意外と多い。
そこで、5年走ってきた経験と知識をもとに「ランニングは本当に痩せるのか?」を改めて整理してみる。これから走り始めたい人や、痩せたくて走り始めた人の参考になれば嬉しい。

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【結論】痩せるが限界はある

まず結論。ランニングだけで痩せることには限界がある。体質や元の体型にもよるけど、見た目で「痩せたな」と言われるくらいまではいける。でもそれ以上、理想的な体型まで絞るにはやっぱり食事管理が重要。
実際、マラソン大会に出ているランナー全員が細いわけじゃない。汗だくで走ってるのになぜか痩せない人も普通にいる。これが現実。
結局はカロリー次第

「ランニングしたのになぜ痩せないのか?」と思う人は多い。でもカラダは正直で、カロリーの収支でしか答えを出してくれない。
消費カロリー>摂取カロリー
このカロリーがどっちに転ぶかによって痩せれるのかそうでないのかは決まる。単純といえば単純。
で、実はランニングの消費カロリーは想像している以上に多くないし、むしろ少ない。
ちなみにランニングの消費カロリーは計算方法があって、それがこちら。
消費カロリー(kcal) = 1.05 × METs × 体重(kg) × 運動時間(時間)
METsとは運動強度のことで、ランニングのペースによって大きく変わるので、ジョギングならだいたい7くらいと思っておけばいい。それより速いペースだと少しずつ大きくしていく。
これに当てはめて計算すると悲しい現実がやってくる。
体重60kgの人が5kmを30分で走った場合だとMETsが10になり、消費カロリーはなんと約315kcal
315kcalはコンビニのおにぎりでいうと1.5個〜2個くらいなので、走り終わったあとの疲労度なら一瞬で食べ切れる量だ。
数字で表すと余計に悲しくなってくる。消費したカロリーを取り戻すのは想像以上に簡単だということに。
5年間の体重変化

そもそもランニングを5年した自分の体重はどうなんだ?という話になると思うけど、自分がランニングを始めた時の体重と現在の体重を比較し、どのように変化していったのかを覚えている限りで紹介していく。といっても正確な記録をとっていたわけではなく、超ざっくりの記録になっていることをお許しいただきたい。
ちなみに自分の身長は168cmジャスト

年 | 体重 | BMI | 走行距離 |
---|---|---|---|
2020年 | 66kg | 23.38 | 1,111.6km |
2021年 | 63kg | 22.32 | 1,376.1 |
2022年 | 63kg | 22.32 | 1,752.3 |
2023年 | 62kg | 21.97 | 1,390.5 |
2024年 | 62kg | 21.97 | 1,098.8 |
ほんとにざっくりで申し訳ないんだけど、4年で減った体重はわずか4kgのみ。元々ぽっちゃり気味で普通体型になっただけ。普通に食べた走っただけでは減る体重はこの程度。いわゆるランナーみたいな細い体型ではまったくない。
適正体重を表すBMIも22とまさに適正体重で普通の体になっただけ。理想をいうと59kgくらいに落としたいし、見た目もすらっとしたいけど、年齢による代謝の落ち方もありなかなか実現できていない。かなしい。
効率よく痩せるためには

食べないはやめたほうがいい

まず始めに思いつくのが食べない。
でもこれは個人的にはおすすめしないし、おそらく誰もおすすめしない。
食べないで痩せるにはリスクが多すぎる。栄養失調に筋力や免疫力や代謝の低下、そして何より食べないで痩せた場合はリバウンドのリスクが大きすぎる。
だから食べないは絶対やめたほうがいい。でも現代人は食べ過ぎだから、カロリーをコントロールして痩せようとするのはあり。
糖質制限

世の中的にかなり認知度や人気の高いのが糖質制限ダイエット。
その名の通り、糖質の摂取量を減らして、体重を落とす方法。
主には、主食の米やパン、じゃがいもや果物を控え、低糖質の肉類や野菜類、海藻類等を積極的に摂取していく。
ただし、極端な糖質制限は 体に悪影響なので、最低限は摂取したほうがいい。
- 脳のエネルギー不足
- 筋肉量の減少
- 便秘
- 睡眠の質低下
脂質制限

こちらもわりとメジャーな脂質制限ダイエット。
やり方は単純で一日の総摂取カロリーの脂質の割合を10%〜20%に抑える。
とはいえ、脂質といえばお肉。おいしい牛肉や豚肉などの脂身の多い肉を我慢して、ささみや鶏むね肉を代用しなければならない。
あとは、揚げ物やバターは脂質爆弾なのでNGになり、野菜を食べる際のドレッシングやマヨネーズにも注意が必要。
- 鶏むね肉、ささみ
- オリーブオイル
- ミックスナッツ
- 筋力の低下
- エネルギー不足
- 必須脂肪酸不足
タンパク質は絶対必要

三大栄養素である、糖質、脂質、タンパク質のうち2つを制限する方法を紹介したけど、タンパク質は絶対に減らさないほうがいい。
むしろ積極的に摂取すべき。理想は自分の体重×1.5g程度。
タンパク質人間のカラダの素と言っても大げさではなく、人間のカラダのあらゆる部分がタンパク質で構成されている。
- 筋肉
- 皮膚
- 骨
- 内臓
- 血液
- ヘモグロビンや血漿タンパク質
- 毛髪・爪
数え上げればきりがない。
ただし、タンパク質も必要以上に摂取してしまうと内臓に負担がかかり、便が臭くなったりともちろん体に良くはない。
野菜→脂質→糖質の順番に食べる

食べ方も工夫次第で太りにくかったりもする。有名なのが血糖値を上げにくくする食べ方。血糖値が乱高下すると満腹中枢が馬鹿になって、必要以上に食べ過ぎたり、体内に脂肪を蓄えたりといいことがない。
なので、基本的に食事は
野菜→肉→ごはん・パン
の順番で食べるよう日頃から心がけたい。
体重の振れ幅で一喜一憂しない
あとはメンタル的な部分になるけど、体重の振れ幅は一日でも非常に大きい。
個人差はあるものの人によっては平気で2kgくらい変わったりもする。
自分のそのタイプで寝起きは60.6kgだったのが、夜にお酒を飲んだり、いっぱい食べたりすると63.0kgになったりする日も結構ある。
なんでもそうだけど、短期的にではなく、長期的にトータルで考えることが大切。
痩せやすいランニングのポイント
心拍数60%〜70%を意識する

有酸素運動で一番痩せやすいのは心拍数を最大心拍数の60%〜70%に抑えて走る方法だ。
最近のスマートウォッチには心拍計がついてるものが多いので、以前よりも手軽に行える。
ちなみに最大心拍数の目安
220−年齢
30歳の場合は190が最大心拍数
1kmあたりのペースでみるのではなく、心拍数を目安に走るので速さを気にする必要はなし。どちらかというと◯km走ろうよりも◯分走ろうという感覚でやるのがよさそう。
習慣化すること
まあこの習慣を手に入れれば、太り過ぎになることはほぼ間違いなくない。でもこれが結構難しい。気が向いたときに走ろう!というのではなく、まずは曜日もしくは週初めに走る日を決めて実行するべし。
ストレッチを意識する

ストレッチをすることで、体があたたまり代謝がアップする。代謝が高まると消費カロリーの増幅が期待できるし、何より怪我の予防にもつながる。個人的にはココが一番できていない。
空腹時のランニング

実は空腹時のランニングは体が脂肪を有効活用してくれるので、より効果が得られやすい。
少し早起きして朝食前に走るだけでも効果が期待できる。
筋トレを併用する

筋トレはやったほうがいいんだけど、できればやったほうがいいくらいでいい。
個人的にも筋トレはあまり好きではないし、全然やらない。あのバキバキの腹筋には憧れるもののキツい。
でも、筋肉を手に入れることで代謝も上がり、運動していないときの消費エネルギーも増える。メリットはいっぱいある。
筋トレをする人は、タンパク質をより多く取ることを意識しよう。筋肉の栄養はプロテインだ。
1kg痩せればフルマラソンで3分速くなる?
1kg体重が減るとフルマラソンで約3分短縮できるという話がある。これはBMI高めの人には確かに効果的だと思うけど、痩せすぎは逆効果。筋肉が落ちてタイムが落ちるリスクもある。
「痩せるために走る」はいいけど、無理だけは禁物。
食事を楽しむために走ろう

最終的に自分がたどり着いた考えは「食事を楽しむために走る」。
走ったあとのビールと食事は本当に最高だし、走っていれば多少食べすぎても罪悪感ゼロ。
だからこれからも無理なくランニングを続けて、健康的に美味しいものを楽しめる生活を続けたい。